14話『栄光の流星たちのとある1コマ』









バルゴラ≪どうも、本体が修復中の為出番がいっさいないバルゴラだ。≫

カオスプライム「……カオスプライムだ。それで、なぜ俺たちがここに居るんだ?本来ならば、物語が始まるはずだろう?」

バルゴラ≪そのことで、作者から読者の皆さまへご報告があるそうだ。≫

カオスプライム「報告、だと?」

バルゴラ≪まぁ、大したことじゃないんだがな……現在作者が展開しているこのお話は、基本的に1話ごとにプロットを立てて話を書くというスタイルになっている。≫

カオスプライム「ふむ、それで?」

バルゴラ≪つまり、最新話を投稿した段階では……次回予告は、あくまで『予告』でしかない訳だ。≫

カオスプライム「……おい、なんとなくオチが読めたぞ?」

バルゴラ≪そして、前回のお話では次回予告はこうなっていた。≫




ローリ「惑星ガイアって自然が多いのはいいんだけど……なんだか慣れるのに時間がかかりそう。」

コビー「まぁ、環境が変わっちゃうしね……こればかりは、しょうがないよ」

バド「でもさぁ、なんだか面白そうじゃん?探検とかしようよ探検とかさぁっ!!」



14話「戸惑う2人〜好奇心は、猫をも殺す?〜」



バルゴラ≪一応この段階では、カオスプライムと移民船団から来たアレクサを軸として物語が展開されるはずだったのだが
……アイディアが思うようにでず2ヶ月が過ぎ、その間に……マスターたちがとまコン進出を果たしてしまい、挙句の果てにとまコンが最終章間際となってしまったのだ。≫


カオスプライム「……つまり?」

バルゴラ≪そこで、当初の予定を変更して第14話はとまコンでは語られなかった部分を軸に展開することとなった。
前回の予告でワクワクしていただいた皆さまには申し訳ないが、なにとぞご了承願いたい。≫


カオスプライム「……本当に、申し訳ない。」

バルゴラ≪では、改めて謝罪をすると共に、これからもASをよろしくお願いするぞ!!≫






















とある魔導師と機動六課の日常×魔法少女リリカルなのは〜Master strikerS〜




とある魔導師と守護者と機動六課の日常・外典



Another strikerS













14話『戸惑う2人〜好奇心は、猫をも殺す?〜』


14話『栄光の流星たちのとある1コマ』




























◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


































――クリスマスというものを僕が知ったのは、つい最近のことだった。

元々は、地球のある偉人が生まれたことを祝う日らしいのだが、今では家族や大切な人と一緒に過ごす日になるらしい。

そんなイベントをガイア・サイバトロンお笑い担当のチータスたちが見逃すはずもなく、六課の隊舎内で盛大にバカ騒ぎをする予定なのだそうだ……あまりグリフィスさんたちを困らせないといいのだけれど。

まぁ、あんまりひどかったらビッグコンボイが 容赦なく吹っ飛ばす と言っていたので、心配はしていないんだけどね?



そういえば、スタンピーやブレイク、コラーダにハインラッドがビッグコンボイの横に並んでいるのが やけに 絵になるのはなんでだろうなぁ……?






「ライオコンボイ、どうかした?」

「……な んでもないよ。少し、考え事をしてただけだから。」

「そっか……でも、女の子と一緒の時にぼぉっとするのはよくないわよ?」



それで、僕がなにをしているのかというと……なぜか、エアラザーと一緒に出かけることになってしまった。

もちろん、僕らの姿では周りの人に迷惑をかけるのでヒューマンフォームになっているんだけど……なんだろう、胸がドキドキする。








……いつからだろう。エアラザーの存在が、僕の中でこんなに大きくなっていたのは。





僕にとっては、文字通り『姉』のような存在だった。10年前に初めて会ったときも、「どうしてそんな無茶な戦い方をするのか」と怒られたのが印象に残っている。

時折子ども扱いしてくるのが嫌だったけど、それでも――エアラザーと一緒にいると、心が安らいだ。

……そんなことをムーンやビルドボーイに相談したら、やけに温かい目をされて肩を叩かれたので、不思議に思ったけれど。



そして、隣を歩くエアラザーをチラリと見ながら、僕は再び考え込む。




……エアラザーは、僕のことをどう思っているんだろう?















◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆















……どうしよう、ドキドキが止まらないや。

顔が赤くなっているのを悟られないようにしながら、私はライオコンボイの隣を歩く。

ときどきライオコンボイの横顔をチラッと見るけど、なんだか考え事をしているようで……せっかくのデートなのに、もう少し気にかけてほしいと思ったりもする。

そう考えつつ、私は――昔のことを、思い返していた。





――ライオコンボイと最初に出会ったのは、10年前。

ガイア・デストロンの罠にはまってピンチだった私を助けてくれたのがきっかけだった。

当時のライオコンボイはライオプライムと名乗っており(姿も、今とは違って黄色いライオンだったのよ?)、自分が何のために生まれたのかわからず、心を閉ざしたまま孤独に生きていた。

そんなライオコンボイをほっとけなかった私は……ライオコンボイをガイア・サイバトロンへ誘い、なるべく多くの時間を一緒に過ごすようにした。

最初は衝突も多かったけど……徐々にライオコンボイは心を開いてくれて、私を姉のように慕ってくれるようになった。

それから、ジンやアルテミスたちとの出会いでライオコンボイは成長して……今では、次期総司令官としてプライマルコンボイからも期待されているほどになった。

それが自分のことのようにうれしい反面、どこか寂しさも感じていたんだけれど……





まさか、ライオコンボイにドキドキしちゃう日が来るとはなぁ……今なら、アリスさんの気持ちがわかるかも。































◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆












































えっと…………こんなことしてて、いいのかな?みんな、今頃てんてこ舞いになってそうだけど……


「おや、こんなこととは心外ですね?」

「あ、申し訳ありません。ストライフ執務官のご厚意はうれしいんですが、やはり司書たちのことを考えると……」

「プライベートなのですから、レリスで構いませんよ?
それに、トップが休みを取らないというのは一般の職員にとってはプレッシャーにもなりますし……
……いきなり、あなたが過労で倒れたという形になる方が迷惑ですからね。責任感があるということは立派ですが、 少々過剰な気もしますよ?」

「ハハハ……耳が痛いですね。」



さて、本編の方では出番がまったくなく、なのはとの距離も全然つめられていない(多分、なのはもヴィヴィオのことでいっぱいいっぱいだろうしなぁ……)僕ことユーノ・スクライアが何をしているのかというと――


――実は、ストライフ執務官と一緒にプライベートな食事の真っただ中だったりする(……無限書庫では、美由希さんを筆頭とする司書のみんないい笑顔で追い出された)。

ちなみに、場所は夜景が素晴らしいことで有名なホテルで、周りにはそれっぽい雰囲気を醸し出したカップルがちらほら見かけられる…………なんだか、場違いな気がするなぁ僕。



でも、相手が僕なんかで本当によかったんだろうか?ストラ…………レリスさんなら、他にも相手がいるような気がするんだけど……



“……ミスタ・スクライア、少々よろしいでしょうか?あなたの疑問について、私からお答えしましょう”


すると、レリスさんのデバイスであるカペルから念話がつながってくる。あれ、なんで僕の疑問が分かるんだろ?


“ミスタなら、マスターの交友関係について疑問に思うだろうと思っていましたから……
それはおいといて疑問の答えなんですが、マスターが弟君以外の男性と2人っきりで食事するのは――実はミスタが初めてだったりします。”


……え、それってどういうことかな?レリスさん人気ありそうなんだけどなぁ…………


“マスターは 超弩級の ブラコンなので、今までそういった方々のお誘いよりも弟君と過ごすことを優先していただけのことです。”


……あぁ、すごく納得できるよ。レリスさん、ライ君と鉢合わせたら普段のクールな印象が完全に蚊帳の外になるものね。まぁ、ライ君はみんなの間でも人気(……男女問わずってのがすごいよね)だけどさ。












あれ、待てよ?そうすると、今の状況って……?




































◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

















「……やれやれ。ある意味想定通りの結果だが、ここまで最悪な予想が重なるとはな……」

「……すまん、俺の判断ミスだった」

「いや、普通ならお前の判断は正しかったさ……面白半分に事態を静観していた奴が悪いんだ。」




 ――マスターコンボイとベクターメガトロンのやりとりが柾木ジュンイチによって一段落した後、俺はビッグコンボイの部屋でくつろいでいた。

 まぁ、ビッグコンボイとはそれなりに付き合いが長いからな……一応、俺の中では数少ない『友人』であるといえよう。



「……ところでだカオスプライム、ベクターメガトロンについてなんだが――彼は、お前と『同じ』なのか?」


 そんな時、ビッグコンボイがそんな質問を投げかけてくる――やはり、気づいていたか。



「いや、奴は『そのもの』だ。体は、プライマスに準備してもらったらしいしな……」

「……通りで、マスターコンボイに興味を持つ訳だ。」





 ――『私』が『俺』へと変わった10年前のあの日、ビッグコンボイは『私』が持っていた記憶を垣間見ている。

 そして、そこから『私』の正体を探り当てたの だが……どうやら、ベクターメガトロンの正体にも感づいたようだ。



「……お前たちが戦っている敵は、そこまでしなければならない程の相手なのか?ユニクロン軍の残党だと聞いているが……」

「それだけなら、どんなによかっただろうな――ビッグコンボイ、ここからの話は内密に頼む。」

「……いいだろう、詳しく聞かせてもらおうか。」



 そして、俺はミッドチルダを訪れる前ヴェルヌスが語った内容を、ビッグコンボイに伝えた。























◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆









「…………廃棄案の、運用を再検討ですか?」

「うん、建前上はそうなってるみたい。」

「まぁ、ノリと勢いと 日頃の鬱憤が たまってるとはいえ、民間に管理局の情報漏らしてるからなぁ……形だけでも、依頼にしておきたいんだろ。」

「身も蓋もない言い方っすね」



 ――ベクターメガトロンの騒動から一夜明け、俺はなのはさんとジュンイチさんに呼び出されてデバイスルームに来ていた。で、俺に渡されているのは一枚の紙切れ……というか、依頼書。内容は、『デバイス新装備案の運用テスト』となっている。

 なんでも、JS事件をきっかけとしたAMF対策のため、教導隊で考案され色々な都合で却下されたデバイスの新装備案を、再度見直して実戦投入できるかをテストしてほしいとのことだ。







 なんでそんな依頼が俺の所に来たのか……ってのは、意外と面倒な事態だったりする。そもそもこの依頼、本来は存在しないのだから。

 理由はもちろん…………あの 姉貴分 アリス姉 のせいだ。

 あの人、ぶっ壊れたバルゴラを修理するとは言ってたが……それがなんで、教導隊の廃棄案をしこたま貰ってくことに繋がるんだよ!?しかも、設計はジュンイチさん頼みだしっ!!

 まぁ、アリス姉のアイディアに便乗して豪快に廃棄案のデータを流した教導隊の人たちもあれといっちゃあれだが(なのはさん曰く、すっげぇノリノリだったらしい)……バレると大目玉なので、依頼という形にしておきたいのだとか。

 ともかく、俺がやることは新生バルゴラを実際に使ってみて、その運用データを教導隊に送ればいいのだ。期限も指定されてないし、収入もいいので引き受けるのは確定(というか、引き受けざるをえない)なんだが……











「…………ジュンイチさん、肝心のバルゴラはどうなってるんです?」

「それがなぁ……アリシアとシャーリーがやる気を出しちゃって、設計図がまだできてないんだわ。という訳で、しばらくは俺の蜃気楼でテストするからよろしくな?」









 不安だ、非常に不安だ。















◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆





























「……ふむ、確かに面白い話だな」

『そうっすよね〜♪で、どうするっすか?あたちとしては、協力した方がより楽しそうなんすけど……』

「お前の好きなようにして構わんぞタランス。だが、あくまでクロスフォーマーたちの計画に 表向きは 賛同するようにしておけ。」

『了解っす!!それじゃ、また連絡するっすね〜♪』



 ――定時連絡を終え、私は再びタランスから送られてきたデータに目を通す。そこには、クロスフォーマーの2人 が収集した機動六課のメンバーに関するデータが集まっていた。

 その中でも、特に重要なのが……恐らく、六課最大の戦力であると考えられる『柾木ジュンイチ』の、過去に関するデータだった。







 なるほどなるほど……確かに、これは非常に面白そうな“爆弾”だな?




「『……でも、クロスフォーマーの連中そうとう彼に恨みを持ってるみたいですね。この爆弾、触れること自体が死亡フラグなのになぁ……」』

「確かにそうだな。制御する方法がない『兵器』は欠陥品でしかない……彼らの作戦は、恐らく失敗するだろうな」

「『でも、ダークコマンダー様は彼らの作戦に協力するんですよね……どうしてですか?」』


 ―― X カイ の質問は至極当然の意見だ。普通ならば、失敗することが分かっている作戦に協力するメリットなどないに等しい。

 だが……暴走させる対象が『柾木ジュンイチ』だというのならば、話は別だ。




「簡単な話だよ、 X カイ ――制御できないのならば、制御できる兵器を作り出せばいいだけの話だ。
 君という存在に、暴走した柾木ジュンイチの『能力』が加われば……実に、素晴らしい存在になるだろう?」

「『……わぉ、ダークコマンダー様わっるい顔してるなぁ……」』








 ――さぁて、せいぜい高見の見物をさせてもらうとするかな?






◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆





























「それじゃジン、全力全開でやろっか!!」


 ……うん、なんだろうなぁこの展開?どっかでみたことあるような気が……





 時間軸的には恭文とマスターコンボイのAAAランク試験が終わった次の日。惑星ガイアの代表としてこっちに来ていたコビーたちはヴィヴィオちゃんやメイル、ライラと一緒にミッドチルダを観光中だ。

 カオスプライムとベクターメガトロンが護衛についているから心配はないんだが……問題は、俺たちの方だった。

 2人の戦いを見てやる気を出したのか……あずささんを除く六課フォワード陣は、いつも以上に気合を入れて訓練に励んでいた。

 で、恒例の模擬戦タイムとなったんだが……仮想敵として、俺とクレアさん、レヴィアタンにハルピュイアがジュンイチさんによって推薦されちまった。

 そんな訳で、俺はジュンイチさんから蜃気楼を借りて演習スペースに立っているって話だ。



『いや、俺としてもそろそろ新バルゴラのテストをして欲しいんだよ。ついでに、そっちの連中の強さも知りたいしな……』

「それは分かりますけど……ねぇ……?」







「…………うん、ショタっ子にロリっ子ってのも悪く無いわね。」

「「ひぃっ!?」」

「よし、少し黙ろうか」

「はいは〜い、いい子にしていようね〜?」

「え〜、ちょっとしたお茶目なのに〜」

「…………頭痛くなりそうだわ」






 ……非常に不安なのが、1人居るんですが。


『心配すんなジン、なにかあったらあたし達が止めるからな……安心して、うちの連中とやりあってこい。』

『ヴィータの言う通りだジン。不満があるのなら、スバル達の代わりに私と一勝――』

『シグナム、お前は黙ってろ!?』


 ……ヴィータさん、すごく不安です。ブレー ドさんまで参戦してこないよなぁおい……?




“……でも、これはチャンスなのですよ?愛しのクレアちゃんに、いいところを見せるチャンスなのです♪”




 …………ヴェルヌス、いきなり念話繋げてくんな。そして、クレアさんとはそんな関係じゃねぇよ。



“いいところを見せる相手は、ハルピュイアでもレヴィアタンでもいいのです♪大事なのは………… 私のパートナーが、こんな模擬戦で負けるなんて許さないってことよ?
 もし負けたら、あなたの隠したい秘密を六課内に大公開だから




 ………………おい、ただの模擬戦でなんで俺だけこんなリスクが高いんだっ!?女子の割合が多い六課でそんなことされたら、社会的な意味でしんじまうぞっ!?





“そうならないように、必死で頑張りなさい?”

『双方とも準備はいいな?それじゃ――ミッション、スタートだ!!』




 ちょっ、ヴィータさんストップゥゥゥッッッッ!?!?




(15話に続く)




































次回予告っ!













ジン「スバル、悪いな……俺の名誉のために、死んでくれ」



スバル「いきなりジンがひどいっ!?」



ヴェルヌス「さてさて、面白くなりそうなのです♪」







15話「激戦!!ストライカーVSストライカー!!」
































あとがき


お久しぶりですです。前回から……約、2ヶ月か……うん、投稿が遅れてごめんなさい。本当はもっと入れたい展開があったけど、今はこれが精一杯です。

気がつけば、とまコンも第一部が終了というのに……この調子で完結できるのか?不安だなぁ(マテ




管理人感想

 DarkMoonNightさんからいただきました!

 まさに「舞台裏!」な感じの今回の話。とりあえずライオコンボイとエアラザーはさっさとくっついちまえコノヤロー(爆)。
 あまりにこの二人がじれったくてユーノとレリスさんをついつい応援したくなります。あの二人みたいにはならないことを祈ります。

 そして相変わらず策謀巡らせるダークコマンダー。
 どこに手を伸ばしてるか予想がつかないのが不気味極まりない。ある意味今までで一番タチの悪い相手ではなかろうか?