〜作者(takku)からの謝罪文〜
最初に断っておきます………ごめんなさいorz
何分自分は思いっきりなのは系作品の原作であるとらハシリーズ(一応とらハ3はプレイしましたが)を未プレイ&未鑑賞であるため、
なのブレ本来の魅力であるとらハの雰囲気がこれでもかと云う位出せてません。
それでもなのは(第1期)はDVD全巻見終えてるので何とかなのはの設定で四苦八苦になりながらも書き進めていこうと思います。
最後になりましたが、駄文ではありますがお楽しみいただければ幸いです。では、本編スタートっ♪
オレ、柾木ジュンイチ。歳はバリバリ(←死語)の16歳だ。
今は訳あって……ブレイカーなんつー正義の味方みたいな事してるんだが、何の運命の巡り合わせか、異世界からやって来た一人の女の子のお陰でまた厄介事が増えちまった。
最初はオレも乗り気じゃあなかったんだが…向こう様もオレにケンカをふっかけて来やがったからな。
異世界からやって来た少女達とジュエルシードなんつー危険極まりない宝石を集める事になったんだ。
……と、ここまでは思い出せたんだが。
高町なのは「あ、あの〜………ジーナさん、一つご質問よろしいでしょうか?」
ジーナ・ハイングラム「はい、なんでしょうか?」
ユーノ・スクライア「何故にジュンイチさんが血みどろな瀕死の重体になってるのでしょうか?」
冒頭から臨死体験現在進行形で体験ちうなジュンイチ君でした。
魔法少女リリカルなのはvs勇者精霊伝ブレイカー 番外編クロス3次小説
はっちゃけバトルin温泉旅行(一日目)
時をさかのぼる事30分前。事態は突如海鳴市を襲った夕立が原因で始まった……。
高町なのは「ふにゃあ〜……ただいまぁ!」
城島晶「あ、なのちゃんおかえり…ってずぶ濡れじゃん! 大丈夫?」
高町なのは「にゃはは………急に降ってきちゃって」
玄関までなのはを迎えに来た晶は、彼女の現状を目の当たりにするなり
『すぐにタオルを持ってくるから待ってて』とバスルームへと駆け足で消えていった。
なのはのすぐ後方にもう一人ずぶ濡れの人物がいる事にも気付かずに────
フェイト・テスタロッサ「へくちっ!」
高町なのは「あ、フェイトちゃん大丈夫?」
フェイト・テスタロッサ「うん………多分」
流石に初夏と云えど、雨に濡れて長時間いると身体も冷えてくる。とりわけフェイトの様に華奢な体付きだと体温などすぐに奪われるのだ。
と、廊下の奥から晶の声が響いてきた。
城島晶『なのちゃーん! とりあえずお風呂追い炊きしてるから風邪引かないウチに入っちゃった方がいいよ〜〜』
高町なのは「あ、はぁーい! ────フェイトちゃんも一緒にどう? 風邪引いたら大変だし」
フェイト・テスタロッサ「えっ………その、いいの?」
少し顔を主に染めつつ、なのはの問いに小さな声で尋ね返すフェイト。
家の人の断り無しに、なのはとの入浴に同席して良いものかという気遣いの念もあるが、
一番の懸念は何げに初となるなのはとの入浴で自分の理性が持つかどうかという事であったりするのは秘密だ。
んまぁ、せっかくのなのはからの申し出な訳であるし、無下にするのも忍びなかったので……
フェイト・テスタロッサ「えっと……なのはさえ良ければ、ご一緒させて頂きます」
高町なのは「うぅん………そんな改まらなくても」
言いつつも、なのははフェイトをバスルームへと案内していった。
−それから10分後−
柾木ジュンイチ「ぶはぁっ!! 濡れた濡れた………」
城島晶「お帰りなさ……って、先生も夕立にやられたクチですか」
柾木ジュンイチ「まぁな。────靴から察するになのはとフェイトもやられたクチか」
城島晶「あ、フェイトちゃんも来てたんですね。俺全然気付かなかった」
玄関に濡れたまま放置されていた靴から洞察したジュンイチが告げると、晶は申し訳なさそうに俯く。
まぁ晶に関して言えばフェイトが顔を出す前に奥へと引っ込んでしまったので気付く暇がなかったといえば無かったわけだが。
柾木ジュンイチ「ところで晶、風呂沸いてるか?」
城島晶「え、あぁ………追い炊きは終わってますけど、今はちょっと」
柾木ジュンイチ「よし、沸いてるのなら速攻で入って終わらせるぞ! こちとらずぶ濡れのままじゃ気分が悪いからな!!」
城島晶「えと、先生! 今風呂場には………」
晶の制止も聞かず、ただ己の不快感を一刻も早く取り除きたかったジュンイチは、廊下で靴下とシャツを素早く脱ぐと脱衣所に消えていった………。
城島晶「────────なのちゃんと、恐らく一緒にフェイトちゃんが先に入ってるんですが」
晶の最後の一言は、ジュンイチの耳には届く事はなかった………。
いくらざっくばらんで勝手気ままなジュンイチといえど、風呂……それも勝手知ったる人様の家のモノといえど
産まれたままの姿で入浴するほどの神経は持ち合わせていないらしく、ちゃんと腰にタオルを巻いて勢いよく風呂場のドアを開ける!! ────そこに誰がいるとも知らず。
んで、そこからどうなったかは想像力豊かな読者の皆様なら容易に想像出来ると思うのであえて省きます。
とにかく、二人の少女の柔肌を(成り行きでだが)目撃してしまったジュンイチを、彼と同行(監視とも言う)という名目で同じく
海鳴市にやって来ていたジーナにしばき倒された。
そして程よく瀕死の重体になったところでなのはとフェイトの二人に止められ、たまたま状況を目の当たりにし、
晶からの通報を受けたユーノに宥められて現在に至る。
ジーナ・ハイングラム「全く…普段は規格外みたいな洞察力の持ち主なのに、こういう時に限って常人以下になり下がるってのはどういう事ですか?」
フェイト・テスタロッサ「えっと……とりあえずジュンイチさんも故意があったわけではないですし、ジーナさんもその辺で………」
ジーナ・ハイングラム「だけど、ここらで釘を刺しておかないとまた無意識にフラグを立てるわよ? この人は」
高町なのは「………………」
フェイト・テスタロッサ「…………………」
城島晶「………………」
ユーノ・スクライア「…………………」
素直に否定できない所が悲しいと思う4人だった。
しかしフラグとは………ジーナの観点からするとジュンイチはエロゲーの主人公か何かだろうか?
ジーナ・ハイングラム「なのはちゃん達も災難ね……こんなトラブル誘因男児が側にいるとお風呂場でおちおちイチャイチャ出来ないでしょ?」
フェイト・テスタロッサ「イっ! ……イチャイチャなんて、そんな────」
城島晶「あ、フェイトちゃん顔真っ赤」
高町なのは「にゃはは………」
談笑に花を咲かせる一同。だが────
『少しは瀕死の人間を気遣えお前等あぁぁぁぁぁっ!!』
危うく忘却されるところだったジュンイチがなんとか自力で復活。今一番の不満をその場にいた一同にぶつける。
が、”瀕死を宣言”するほどの元気があるのなら何ら心配はいらないだろうと決められ、話を続けられた。
ジーナ・ハイングラム「チッ………流石は腐っても(ブレイカーの)主人公。復活の早さは伊達じゃないですね」
柾木ジュンイチ「今微かに舌打ちしなかったか?!」
高町なのは「ま、まぁまぁ………」
また激しく燃え出すジュンイチの怒りの炎をなのはが宥める。
柾木ジュンイチ「ったく────まぁジーナじゃないが、確かにこの大所帯で落ち着いて風呂にはいるってのは結構難しいな。」
鳳蓮飛「まぁ、基本的に高町家は来訪者が結構多いですし、しゃーないと言えば…しゃーないですが」
城島晶「なんだ、居たのかカメ」
鳳蓮飛「フェイトちゃんの存在にセンセに言われるまで気付かんかったおサルに言われとうないわ」
瞬間、二人の目つきが鋭くなる。
城島晶「……………………」
鳳蓮飛「………………やるんか?」
城島晶「今日こそギタギタにしてやるよ、ドナテロ」
鳳蓮飛「そっちこそあとで吠え面かくなよブロリー」
顔は笑っているが、心からの笑顔ではない。異様なプレッシャーが二人から放たれ………一気に爆ぜた!!
柾木ジュンイチ「………しゃーない、不本意ながらも覗きの罪を償う意味で温泉旅行のプランを立ててやるか」
ジーナ・ハイングラム「あ、それいいですね。温泉ならゆっくりと気持ちよくお風呂に入れますし────なのはちゃん達はどうする?」
高町なのは「えっと────わたし達は一向に構わないのですが……」
フェイト・テスタロッサ「とりあえずジュンイチさん達、後ろの二人を無かった事にして話進めようとしてません?」
ジュンイチ&ジーナ『気のせいだろ(でしょ)』
こういう時だけは素直に意気投合する二人だった。
────ついでに付け足しておくと、晶とレンの両名は数分の決闘でも決着がつかず、結局”飽きた”ジュンイチの手によって真っ黒に焼かれた。
それから1週間後。最初は高町家(フェイト含む)とジュンイチ達ブレイカー組だけでちょっとした日帰り旅行という感じで計画が練られたわけだが、
練っているウチに話がどんどん大きくなり、最終的には月村家・バニングス家・時空管理局の面々も集合しての一泊旅行となってしまった。
当然予算もそれなりに膨れあがってしまったので費用は大人達がワリカン(殆どアリサの家が肩代わりした様なモノだが)ということで丸く収まった。
まぁ何はともあれ、出発時間。
柾木ジュンイチ「しっかし、よくもまぁこんなに集まったものだな」
高町恭也「しかも殆どの人間がなのは関連ときたもんだ。あいつの人徳には、時々驚かされる」
柾木ジュンイチ「────素直に同調したくなるのは何故でしょうね」
かく言うジュンイチも、なのは────正確には彼女の親友であるフェイトを経由して高町家の知り合いになったクチだが。
青木啓二「ところでジュンイチ、オレ何だかんだでドライバーな訳だが…目的地は何処なんだ?」
柾木ジュンイチ「山口県山口市吉敷郡秋穂町秋穂温泉
………ちなみに『あきほ』じゃなくて『あいお』だからな。某精霊とその主達が行ったヤツじゃないからな」
瞬間、一同凍結。
柾木ジュンイチ「ん、どした?」
ジーナ・ハイングラム「やはりというか……なんというか」
ライカ・グラン・光鳳院「この大所帯で関東地方から
本州の端っこまで本気で行く気かこの暴走特急主人公!!
あんたはいいとしても、付き合う人間の身にもなってみなさいっ!!」
柾木ジュンイチ「えぇ〜?……鮫島さんや士郎さんはともかくとして、ノエルや青木ちゃんは全く問題なしだろ?」
青木啓二「何でオレの名前まで入ってるんだよ、さも当然の様に大丈夫な方へ!!」
青木啓二完全にサイボーグ扱い。
青木啓二「────しかも心配すべきはドライバーだけじゃないと思うんだが……?」
高町美由希「確かに……アリサちゃんやすずかちゃん、うちのかーさんもいるわけだし」
柾木ジュンイチ「そこら辺は精神コマンドフル活用で大まかカバー」
ライカ・グラン・光鳳院「できるかっ!!!」
すかさずライカがつっこんだ。
柾木ジュンイチ「んまぁ、もう宿もとっちまったんだ。────今更キャンセルしたら新しく宿を取るのも大変だと思うぞ?」
高町なのは「ここから山口県まで行く方がよっぽと大変だと思うんですが………」
アリサ・バニングス「っていうか、何故に秋穂町なのよ?」
柾木ジュンイチ「作者の手抜きだ」
一同『やっぱな』
今度は全員が同じタイミングでつっこんだ。
まぁ地元の温泉街の方が書きやすいんだ、我慢してくれ。
フェイト・テスタロッサ「えっと……山口県ってどこ?」
月村すずか「単純計算で、海鳴市から軽く700km以上ある本州の最西端にある県………かな?」
アリサ・バニングス「前々から思ってたけど、ジュンイチさんってつくづく正気の沙汰じゃないよね」
柾木ジュンイチ「デバイス没収するぞ手前ぇ等」
エイミィ・リミエッタ「まぁ、とりあえず報復はあとにして…行くなら即決で決めよう! このまま玄関前で立ち往生ってのもアレだし」
月村忍「確かに…ね。このままずるずる引きずってたら夕方になっちゃうわよ」
忍の一言で、皆の意志は一つになった
────────結局。
10時間近くかけてワゴン車3台、リムジン1台もの大所帯が高速を縦列で大移動。妙な威圧感を放ちつつも、一行はなんとか目的地へと到着した。
無論ドライバー一同(ノエル除く)は長時間の移動で灰になっているが。
クロノ・ハラオウン「青木さん、お疲れ様でした」
青木啓二「あぁ………もう、高速なんて走りたくもない」
高町桃子「あはは、青木くん真っ白ねぇ……」
弱々しい青木の一言一言が移動の壮絶さを物語っている。よく見ると口から魂がひょっこりと顔を覗かせてたりしてる。
だが青木は忘れていた。帰りも結局高速に入って帰らなければならない事を………(←鬼)
−ソレカラソレカラ−
柾木ジュンイチ「さーって野郎共! 荷物はちゃんと自分の部屋に置いてきたか?!」
「おーっ!」っと威勢のいい咆哮にも似た答えが返ってきた。ちなみに全員浴衣に着替え終わっておりMy風呂桶を携えている。
無論一同の目的地はただ一つ……露天風呂である。
アルフ「あたしは前入った事あるけど……アレはホント病み付きになるよ、フェイト」
フェイト・テスタロッサ「ん、そうなんだ。…でも、こんなに大勢でお風呂に入るのって初めてだから、ちょっと恥ずかしいな」
数々の期待と不安を抱きつつ、浴場へと向かう女性陣。その一方で………
青木啓二「さてと───オレ等も行くか」
柾木ジュンイチ「特に青木ちゃんは、な。ドライバーとしての労をねぎらってやらなきゃ帰りのオレ達の命が危うい」
クロノ・ハラオウン「そう思うんだったら別にドライバーを用意しとけば良かったでしょうに…」
柾木ジュンイチ「青木ちゃんと士郎さん以外に車運転できる男いるか?」
間髪入れずに告げられたジュンイチのツッコミに返す言葉もなく視線をそらすクロノ。
柾木ジュンイチ「まぁとりあえずそれは置いといて…今日ばかりはジュエルシードの事とかは綺麗さっぱり忘れて温泉で日頃の疲れを癒すとしましょうぜ」
高町恭也「賛成だ」
その後、ジュンイチ達も続いて脱衣所の方へと入っていった。
そして、彼等が脱衣所に消えて数秒後────────
関西風な少年『ホラ! 何ぐずぐずしとんねん!! 一度でええから温泉に入ってみたい言い出したんはオノレやろ?!』
引き締まった声の少年『そう焦らすな……。慌てなくても風呂は逃げん』
関西風な少年『何言うとんねん!! 今さっき団体様の婦人方が女湯の方に入ってったの見えへんかったんか?』
引き締まった声の少年『まさか…………お前それが理由で急いでたのか?!!』
関西風な少年『あたり前田のクラッカー様よ!! どーせ里美さんやあの二人も入るゆーてたし、露天風呂のメーンイベント、しっかり堪能するで〜〜!!』
一人邪念を抱いて風呂に入ろうとする少年と、片やそれを汚物でも見ん勢いの軽蔑の眼差しで同行する少年。
温泉旅行に来た際は絶対一組はいそうな思春期真っ盛りの男子である。←大問題
一方そのころ、女湯の方はというと………
早くも年長者組であるリンディ・桃子は世間話に乗じながら温泉に浸かって効能を堪能中。
そのほかのメンバーも室内の浴槽に浸かったりサウナで汗を流したり石けんホッケーに乗じたりして
自然の生み出した文化を楽しんでいた。
アリサ・バニングス「こらこら。公共の場で石けんホッケーなんて出来るわけないでしょ。………やりたかったけど」
月村すずか「アリサちゃん、今チラッと本音が……」
高町なのは「にゃはは………」
などと談笑しているとなのは達の元に二人の女の子が同じくお喋りをしながら浴槽に入ってきた。
赤髪の少女『ところで……剛君達ももうお風呂に入ってるのかなぁ?』
茶髪の幼女『だと思うけど────────って幼女言うなぁぁぁぁぁっ!!』
などと肩書きに気付いて勝手に絶叫する意味不明な少女。
アリサ・バニングス「あそこの人……なんか空に向かっていきなり叫びだしたよ?」
月村すずか「ちょっと…………危ない人だね」
高町なのは「あ、わたし知ってる。ジュンイチさんに聞いたんだけど、ああいう人の事を『電波系』って言うんだってね」
茶髪の幼女『だあぁぁぁっ!!あんたら人が黙って聞いてりゃ好き勝手言いやがってぇぇぇ!!!』
赤髪の少女『まぁまぁ、リディアちゃん落ち着いて────────』
浴場の隅でなのは達がいろいろとツッコミを入れていると、入れられた当人……
リディア・ティルヴェットはまたも絶叫しながら彼女達の方へと迫ってきた。
そんな暴走状態に陥ったっぽい友人を宥める赤髪の少女……園部リナが告げる。
園部リナ「ごめんね〜………お邪魔しちゃって」
高町なのは「あはは………どうぞお気になさらず」
フェイト・テスタロッサ「ところで………その人、どうして急に怒り出したんですか?」
園部リナ「えっと、ね。……リディアちゃん、ちょっとスタイルが悪いらしくて、それ気にしてるみたいなの」
リナがそう告げると、アリサは二人を…………厳密に言うとリナとリディアの裸体を見比べてみた。
────────何となく、リディアが逆ギレするのも無理はないなと納得する位、圧倒的な差だった。
リナ………は平均よりやや豊満めのスタイルだが、対するリディアは完全な板だったのである。
アリサ・バニングス「とりあえずコメントすると……まぁ相手が悪かったかなと」
リディア・ティルヴェット「何であたしとリナを見比べて言うのよっ!?!」
怒りだけでなく、心からの悲痛の叫びの様に聞こえたのは気のせいではないだろう。
一方、男湯でわ─────
柾木ジュンイチ「ふぃ〜〜〜〜……生き返るわ」
ユーノ・スクライア「常に先陣切って戦ってますからね、ジュンイチさん」
高町士郎「まぁそれだけなのは達を守るのに一生懸命頑張ってくれてたって事だろう。
────────済まないなジュンイチ君、うちの娘達がいつもお世話になってるそうで」
柾木ジュンイチ「いえいえ。……ぶっちゃけ言うとオレ自身も何度かなのは達の魔法に助けて貰ってるんでおあいこッス」
ややのぼせ気味の口調でジュンイチが士郎の問いに答える。一方青木は長距離運転で消費した精神ポイントを全回復すべく、湯船に完全に潜っている。
ユーノ・スクライア「それにしても…前は行ったときは落ち着いてゆっくりと入れなかったけど、温泉って気持ちいいですね」
柾木ジュンイチ「前は…って、お前いつ温泉に行ったんだ?」
ユーノ・スクライア「えと……フェレット形態で療養してたときに、なのは達といっしょに」
高町恭也「………そういえば、あの時はフェレットの姿でなのは達と一緒に女湯に入ったんだよな」
恭也のドスの利いた一言と引きつった目線に、ユーノは戦慄をおぼえた。
ユーノ・スクライア「いや、えと……あ、あれは不可抗力で!
ボクは恭也さん達と同じ男湯の方に行きたいって言ったんですけど、なのは…じゃなくて、アリサちゃんに強制連行されて────────」
柾木ジュンイチ「何にせよ、恭也さんの怒りを買ったのは間違いないぞユーノ」
ユーノ・スクライア「そのなのはとフェイトの入浴時にタオル一枚で推参したのは何処の誰ですか」
ユーノの冷ややかなツッコミに、ジュンイチは視線を泳がせる。─────誤魔化しとばかりに口笛まで吹き出す始末。
と、男湯も男湯で談笑している最中、露天風呂の一画で何やら画策している奴が一人……
先程リナが会話に出した男友達兼同僚の、─────赤坂剛である。
赤坂剛「よしっ…………あと少しで──────あと少しで桃源郷が目の前にっ!!」
などと、手にしたドリルを握りしめて剛は絶叫する。そして男湯と女湯を隔てている丸太製の壁に直径1.5cm程の穴が開きかけている。
露天風呂にやってくるなり、少年がいきなり始めたのがこの作業である。
赤坂剛「あと少しで………たわやかな白い肌───ムチムチなちちしりふともも────グフフ」
こういうセリフはえろよりもむしろバカのイメージが先行すると思われるのでDION……的にも何ら問題はないと思われる。
とりあえず関わらない方が吉だなと、端から様子を眺めていたジュンイチ達は他人のフリを決め込んだ。
赤坂剛「うしっ……うしうしうしっ! ぃよっしゃあぁぁぁぁっ!! 遂にやったぞ俺!! 凄いぞ俺っ!!! それじゃあ早速御拝見をば………」
満面の笑みを浮かべつつ、自らの功績の結晶である覗き穴に片目をあてがう剛。が………
関西風な少年「────────あら?」
何も見えない。視線の先は真っ黒で望んでいたモノは全く視認されない。と──────
3─────2────1───0
『Fire』
ぼおっ!!
瞬間、小さな覗き穴から吹き出す巨大な炎。
剛だったと思われる邪な眼球と頭を焼き尽くさん勢いで轟々と燃える炎。
そんな少年をキャンプファイヤーの様にやんややんやと歓声を上げながら見物するジュンイチ達。
フェイト・テスタロッサ「────────リナさん、どうしたんですか?」
園部リナ「汚物を消毒したの」
リディア・ティルヴェット「”消毒”っていうより”焼毒”ってところね。まぁ気持ちは分からなくもないけど」
そんな一方で………男湯
青木啓二「………………………………………………」←意識消失
沈んでた。
一応続く・・・と思います
あとがき…と言えるのでしょうか?
もはや言い訳じみたこの一文ですが、おはこんばんちわ。久しぶりにブレイカーの面々が登場の小説を書きましたtakkuです。
FGBRで一回クロスさせたのに始まり、失礼極まりないなとは思ってはいるのですが
脳内妄想が肥大化するに従って、ついにはウチのオリキャラまで登場する始末。
収集の付けにくさはウチのFGBR並です。……いつもこんなんじゃんって言われたら身も蓋もないですがorz
一応元ネタは最終話を書き終えた後にまとめて公開しますので。でわ─────
管理人感想
takkuさんからいただきました!
いやー、前回に引き続きオイシイ話をありがとうございます。
たとえメンツがブッ壊れていようとオリキャラが出ていようと、ウチ的には面白ければオールオッケイ(笑)。
とりあえずユーノとジュンイチは恭也さんの手によってオシオキ決定か……(遠い目)