魔法少女リリカルなのはvs勇者精霊伝ブレイカー 番外編クロス3次SS
はっちゃけバトルin温泉旅行(〜まだまだ続くよ・1日目〜)
−前回のあらすじ−
豪勢な夕食に舌鼓を打っていたジュンイチ達だったが、メインディッシュであるフグの毒にあたり、
ジュンイチ・剛の二人を除いて全員グロッキーに!
そんな一行を尻目に、遅れて登場したフィアッセ・ゆうひの一言で事態は更にとんでもない方向に!!
柾木ジュンイチ「転がってねぇよ」
フィアッセ・クリステラ「冒頭から何珍道劇やってるかな………」
椎名ゆうひ「それはそうとどないする? なんやみんなだんだん変色し始めて来たんやけど?」
た、確かに………。真っ赤に染まる者や真っ青になる者、果ては紫色になる者など色とりどりだが
総じて云えるのは一つ。
全員死亡一歩手前。
フィアッセ・クリステラ「くっ、こうなったら………ジュンイチ! 私達と一緒に唄うのよっ!!」
柾木ジュンイチ「うぇっ!? い、一体何故に?!」
椎名ゆうひ「説明してる暇はないで! ほな、ミュージックゥゥゥ……スタートッ!!」
♪Will go be to the stance... Over the future... Will go be to the less under the shining soul...♪
軽やかなピアノソロから入り、流れる英文の歌詞………何だかどっかで聴いた事のある
曲だなぁと思いつつ、フィアッセ・ゆうひのシャウトに合わせ、ジュンイチも絶叫する!
♪Oh oh oh oh oh oh oh Oh oh oh .....♪
赤坂剛「第2次かっ!!?」
普段ボケ役の剛が素でツッコむのだからよっぽど予想外だったのだろう。そりゃそうだ。
だってジュンイチはともかくとしてフィアッセとかゆうひとかこーゆー曲唄わないものキャラ的に。
♪天を〜切っり裂く〜 巨大な〜剣〜〜 奇跡の力〜 よ〜み〜がえ〜る♪
赤坂剛「しかも1番すっ飛ばして2番かいっ!!」
♪愛する〜と〜もよ〜 熱い〜胸で〜〜 鋼の鼓動(ビート)を聞けぇぇぇぇぇっ!!♪
高町恭也「もういい! もう分かったから止めてくれ二人共ぉぉっ!!」
月村忍「これ以上聞いてると人格崩壊しそうだからぁぁっ!!」
神咲那美「私の知ってるフィアッセさん達は癒し系のシンガーなんですぅぅぅぅっ!!!」
フィアッセ達の旧知の仲である3人がそれぞれ発狂しつつも復活。未だノリノリで歌い続けている
3人を制止するも、全く止める気配無く第2曲目熱唱開始。
………ちなみに他の旧知の仲の人(レン・晶・桃子・士郎・なのは)はツッコむ気力すらなく、
意識は戻ったもののぐったりとしている。
♪荒れ狂うあっらっし〜 飛っび越え〜て〜♪
やっと逢〜える もっと燃〜える 勇気合っわせ がむっしゃらに♪
♪希望は〜い〜つでも〜 僕らを〜照〜らすっよ 守って見〜せる 明日を信じ〜て〜♪
早乙女実「ちょっと待て! 作品イメージ変わりすぎだろ!!」
クロスオーバーゲームから突如超熱血なテーマにがらりと変わるという選曲基準に、
常識人としてつっこむ実、一応復活。
それに続いて次々と(半ば強制的に)黄泉路から呼び戻された『リリカル』メンバーとブレイカーの面々。
………どうでもいいが、何でフィアッセ達こーゆー曲知ってるんだ?
♪今こそ立〜ち〜上〜が〜れ〜っ! 運命(さだめ)の戦士よ♪
♪稲妻の剣で 敵を蹴〜散〜ら〜せ〜♪
♪安らぎを〜夢〜見〜る 鋼の勇者〜よ♪
♪守るべき未来〜と 愛を信じ〜て〜♪
綾祇里美「さすがに締めるところはまともな曲で来たわね」
園部リナ「でも唄う人達が人達なのでまとももへったくれも無いかと思われます」
などと冷静につっこんでいる様に見える二人だが、その顔は蒼白で生気が感じられない。
一方の熱唱者達は実にご満悦な表情で余韻に浸っていた。
椎名ゆうひ「はぁ〜……堪能したわ♪」
フィアッセ・クリステラ「普段の曲も良いけど、たまにこうやって叫んで唄うとスッキリするわねw」
高町恭也「そのお陰で俺達は甚大な被害を被った訳なんだが? 主に精神に」
椎名ゆうひ「ええやん、あの世から舞い戻って来れたんやから。ウチらが来てへんかったら今頃頭に輪っかが浮かんどったで?」
月村忍「うあっ、それはそれで何かヤダ」
まるで同窓会のようにフィアッセ達と楽しげに語らう恭也達だが、その一方でブレイカーの面々や
リナ達は完全に置いてけぼり状態。
リディア・ティルヴェット「………誰? あのおねーさん方」
高町なのは「えっと………金髪の外人さんがフィアッセ・クリステラさん。そしてあの関西弁を喋ってらっしゃるのが椎名ゆうひさん」
鳳蓮飛「二人共、フィアッセさんのおかーさんが運営してる歌手スクール出身なんですよ」
早乙女実「なるほど。あの発声……素人ではないとは思っていたがそういうわけだったのか。
……選曲基準がかなり問題アリなのはプロとしてどうかと思うが」
実の冷静なツッコミに思わず頷きたくなるも、一応知人を陥れる(?)様なマネは出来ないのか微妙にはにかむなのはとレンの二人。
そんな彼等の元に、これまた満面の笑顔でジュンイチが舞い戻ってきた。
柾木ジュンイチ「や〜、最初はワケが分からなかったが結構楽しかったなぁ♪」
高町なのは「……………………」
園部リナ「……………………」
鳳蓮飛「……………………」
柾木ジュンイチ「ん、どうしたんだみんな?」
高町なのは「えっとですね……ジュンイチさん、何ともないんですか?」
柾木ジュンイチ「は? 何が?」
舞い戻ってきたジュンイチの笑顔を見て思わずなのはが疑問に満ちた表情を浮かべて聞いてくるものだからジュンイチはワケが分からず、彼女に聞き返す。
リディア・ティルヴェット「何でアンタ達だけフグに当たらなかったのかって聞いてんの」
柾木ジュンイチ「何言ってんだ、別に普通だったじゃねぇかよ。……むしろフグ毒程度で意識手放しかけるお前等が貧弱なんじゃねぇの?」
ライカ・グラン・光閤院「黙れこの陽天心菌所持者共」
ジュンイチの一言に絶妙なタイミングでライカがつっこんだ。勿論”共”と銘打っているのは
ジュンイチと共にフグ毒を者ともしなかったもう一人の人外の事を指している。
−数分後...−
新たなるお客を迎えて更に盛り上がる一行の中、ジュンイチ・なのは・フェイト・クロノ・
リナ・里美の6人は何やら飲み物(オレンジジュース)を片手に珍しく語り合っていた。
柾木ジュンイチ「何で筆者(takku)が書くとウチの居候(妹含む)達は原作と違ってマトモじゃなくなるんだろうか?」
高町なのは「それはジュンイチさんのセリフではないと思います」
クロノ・ハラオウン「君のセリフでもないぞ、なのは」
三人だからこそできる二段ツッコミのシメはクロノが務めた(高等技術らしい)。
………確かになのはは魔法少女という観点からすれば原作(とらハ3もしくはリリカルおもちゃ箱)
とはえらい違いである。
柾木ジュンイチ「まぁ筆者(takku)じゃないが───何はともあれ良かったじゃねぇか、第3期放送決定して」
高町なのは「ど、どうも………(照)」
フェイト・テスタロッサ「ありがとう……ございます(赤面)」
正式タイトルは『魔法少女 リリカルなのはStrikers』と言うらしいが、結局闇の書事件
終結からの6年間のエピソード補完をやらないと聞いて落胆されたおっきなお兄さんな読者も少なくないと思われる。
かく言う筆者(takku)もその一人だったりする。
綾祇里美「フェイちゃんは6年経ったら大分身長とかも伸びてるし、シグちゃんとの勝率も上がってるんじゃない?」
フェイト・テスタロッサ「シ、シグ……ちゃん?」
園部リナ「多分シグナムさんの事だと思うよ」
柾木ジュンイチ「変な呼称付けてどーすんスか。なのは達が混乱するでしょうに」
綾祇里美「あら、わたしは至って大真面目よ? ……あ、でもシグちゃんも立ち止まらないって言ってたから───
もしかしたら仙石とレヴァンティンで錬金術使ったりとかすr」
クロノ・ハラオウン「何かいろいろごっちゃになってませんか?」
もしそうなったらシグナムの特徴的な魔乳がリアル高校生並みに縮んでしまう。
高町なのは「……というよりもシグナムさん、剣術の腕が凄いから錬金術とか魔法とかあまり必要ないように思えるんですけど?」
柾木ジュンイチ「ま、あくまで補助的な意味合いが強いなアイツの場合」
綾祇里美「んじゃあヴィータちゃんは新しい魔法を習得して、目からビームを発射したりすr」
柾木ジュンイチ「何で貴女はそっち方面に話を持っていこうとしますか」
どうも里美は筆者に似て微妙におバカさんなようで。
フェイト・テスタロッサ「新シリーズ放映決定は喜ばしい事なのですが……今度はどんな敵と戦わなくちゃいけないんでしょうか?」
園部リナ「1期にしろA’sにしろ、超弩級の大バトルが12話に来てたからね…。また3期で巨大な敵と戦わなくちゃならなくなるかも」
綾祇里美「あのねあのね、おばさんチョッチ予想してみたんだけど───どうかな?」
そう言って里美は自信満々にスケッチブックを取り出し、自らの予想を文字におこしていく。
んで、書き終わって確認すると同時、なのは達絶句。
1.プレシア元・母さん
2.機械化帝国
3.世界征服を目論む寄生体軍団
4.ケイサル・エフェス
柾木ジュンイチ「ガチに有り得ねぇ!!!」
クロノ・ハラオウン「1は辛うじてあるか無いかと言ったところでしょうが……4は確実に無理でしょう」
園部リナ「第一、基本サイズに差がありすぎです」
綾祇里美「並の怪獣じゃなのちゃん達の相手には役不足よ。それはジュン君が一番分かってるんじゃない?」
柾木ジュンイチ「ジュン君言うな────じゃなくてラスボス、怪獣キャラで固定ですか」←一瞬つっこみ所を誤った
フェイト・テスタロッサ「っていうか………プレシア母さん、怪獣扱いですか」
綾祇里美「だってあたしキライだもん、あのババア」
一同『うわっはぁ! 個人的な恨み満載のコメントだぁ!!』
里美は忘れているようだが年代的には彼女、ほぼプレシアと同世代である。
クロノ・ハラオウン「しかも2は………モリビトさんがガオガイガーでクロスさせてるのに対抗して
ゴウザウラーですか」
綾祇里美「同じサンライズ作品だから何ら問題ナシ!!」
柾木ジュンイチ「………まぁなのは達の魔法形体がプログラム形式なのを考えるとやれなくもないか?」
正直難しいところではあるが。
綾祇里美「んじゃあ逆のアプローチ。どの作品とクロスさせれば一番ラスボスがしっくり来るか……ってのはどう?」
高町なのは「それも難しいですねぇ」
綾祇里美「ちなみに一人一答。お手元のフリップに答えを書いてくださいっ♪」
クロノ・ハラオウン「い、いつの間にこんなモノが……」
柾木ジュンイチ「ま、それほど難しくもなさそうだし───オレからまず行くな」
そう言ってジュンイチはフリップ付属のマジックでスラスラと解答し、掲示する。
『英雄伝説 空の軌跡SC』
園部リナ「輝く環(オーリオール)?!」
柾木ジュンイチ「正確にはオーリオールの力を手に入れた白面のワイスマンだがな」
高町なのは「えっと………た、確かに相当おっきなボスさんですし、何より導力器(オーブメント)と
わたし達の使うデバイスって妙に共通点がありますもんね」
フェイト・テスタロッサ「世界観がある程度共通してるから出来る芸当……ってワケですね」
凶悪度度合いでは多分なのは達ともタメを張れる位強大なラスボスかと。
綾祇里美「それじゃあ終始ツッコミで忙しそうなクロちゃん」
クロノ・ハラオウン「某サーカス団員の甲高い声出す人みたいな呼称は止めて下さい………」
言いつつも、既に書き終えていた解答を掲示。
『カードキャプターさくら』
柾木ジュンイチ「無難なところできやがったな……チッ、つまらんヤツめ」
園部リナ「確かに無難と言えば無難なんですが─────筆者(takku)さん、
CCさくらの原作もアニメも見てないのでこれ以上のネタは書けないそうです」
クロノ・ハラオウン「意味無いじゃないか……………」
それにこれ以上意味のないコメントを書いたら全国のさくらファンに殺意を抱かせる事になる。
綾祇里美「それじゃ、リナちゃんの意見は?」
園部リナ「えっとですね……私はこれです」
『蒼い海のトリスティア』
クロノ・ハラオウン「またディープな……」
園部リナ「ファンタジックな舞台と、主人公(兼ヒロイン)であるナノカちゃんと
なのはちゃんに共通点があるからいけそうだなぁと」
柾木ジュンイチ「名前と杖(←正確にはハンマー?)持ってるって事だけじゃねぇか、
似かり寄った点って。しかもこの作品ってボスキャラいるのか?!」
高町なのは「………いませんね。だってジャンルが街発展アドベンチャーですし」
こじつけで行けばこの作品、シムシティーに近いモノがあるので、たとえなのはとのクロスは出来ても完結は難しいと思う。
綾祇里美「えっと、それじゃなのちゃん発表してくださいっ!」
高町なのは「えーっ………と、それじゃあわたしはこれで─────」
『ネギま!?』
綾祇里美「………ひょっとして、32人目の女生徒になるつもり? もしくは彼と仮契約(パクティオー)したいとか(邪笑)」
高町なのは「ち、違いますよぉっ!! わたしはただ、魔法のこととか色々な点でネギ君と共感が
持てただけですし、べ、別に………仮契約の事までは(赤面)」
クロノ・ハラオウン「よく考えたら、同い年なんですよね。彼となのはって」
だが講談社マンガ出身のアニメとエロゲー出身のアニメとではロミオとジュリエット並みの距離がありそうだ。
ちなみに、なのはが赤面しつつコメントしている最中─────フェイトが言いようのない殺意を何故か赤松氏に向けていたりしたのは秘密だ。
綾祇里美「そいじゃ、ラストはフェイちゃん! 張り切っていってみよー♪」
フェイト・テスタロッサ「何だか、”再逢”に登場した新キャラみたいな呼称ですね。────えと、わたしはこれで」
『特捜戦隊 デカレンジャー』
柾木ジュンイチ「敵が強大すぎるにも程があるぞ!! ってその前に実写だぞコレ?!」
高町なのは「えと、フェイトちゃん……何でそんなの知ってるの?」
フェイト・テスタロッサ「この前再放送やってて─────ボスさんが………何か可愛かった(照)」
柾木ジュンイチ「凄ぇ不純な動機。ってかあのワン公って可愛いのか?」
園部リナ「そこら辺は個人の趣向によりにけりかと」
しかし戦隊シリーズはこの作品が終わってから、タイトルのネーミングセンスといい
世界観の設定といい、どうにもネタ切れの感が否めない。
ちなみにフェイトの言っていたボスさんとは宇宙警察・地球署の最高指揮官、ドギー・クルーガ氏。
犬のような顔を持つアヌビス星人だそうで、中の人は……何と稲田徹さん。
”謎の食通”さんや”泰斗流を使うA級遊撃士”と同じ人である。
綾祇里美「んまぁ色々予想してみたけど、結局はアニメが始まらない事には何とも言えないわねぇ」
高町なのは(だったらわたし達、予想した意味が無いじゃないですか………)
柾木ジュンイチ「───そういや、里美さんトコのFGBRでもなのは達の出演が決まってるそうッスね?」
綾祇里美「あはは………どうやらそうらしいわね。しかもあっちの方ではどでかい敵が目白押しだから。きっと大活躍よなのちゃん達」
高町なのは「えと………それは素直に喜ぶべき所なのでしょうか?」
ザケンナー、キメラアニマ、生物兵器、果ては究極の魔体など、対戦相手には困らぬようで。
綾祇里美「それに………敵さんもそうだけど、あっちには結構イケてる男の子が結構いるしね。そっち方面でも引っ張りだこ間違いなしだわ」
柾木ジュンイチ「……ユーノ以外になのは達と同い年なキャラってそっちにいるんスか?もし年上達だったら
そいつ等全員ロリコンに成り下がる事に……」
綾祇里美「大丈夫よジュン君! 愛さえあれば年齢だろうが種族だって関係ないわ!!何てったってウナギとイヌ
ですら愛し合って子供産んだくらいだし!!!」
クロノ・ハラオウン「まともな恋愛をさせるつもりはないんですか貴方は」
綾祇里美「障害が多いほど熱く燃え上がるモノなのよ、愛って♪」
柾木ジュンイチ「絶対に使いどころ間違えてるッスよその比喩表現」
里美の言う事も一理あるが、それでも彼女が力説するとオブラートに包みも隠しもせず、
生々しい表現が満載な為、なのは達がいるという手前肯定せずにツッコミにまわるジュンイチとクロノ。
───特にジュンイチの場合、無意識にそういう展開を作ってしまいそうで、クロノは一抹の不安を抱く。
綾祇里美「ところで───ジュン君お化けの類が苦手なんですって?」
柾木ジュンイチ「だ、誰からそんな事聞いたんですか?!」
綾祇里美「知り合いに役所勤めの人がいるからね。国家権力で調べてもらった」
柾木ジュンイチ「国家権力で何調べてるんスか!!?」
綾祇里美「弱みを握ってあとでい〜っぱい弄くって可愛がるためよん♪」
柾木ジュンイチ「ゥゥゥアァァァスラア──────ンッ!!」
綾祇里美「ヒイロォ──────────────────ッ!!!」
大きく腕を広げ、抱擁の体制を取る里美に対してジュンイチは遙か後方から助走を付け──────跳んだ!!
同時に”力”を解放。荒れ狂うエネルギーが紫電となり彼の身体を覆い尽くす! その矛先は間違いなく───彼女である。
柾木ジュンイチ「ダイタァァァンッ! クラァァァッシュッ!!!」
綾祇里美「ほぎゃー」
脱力感満点の断末魔と共に、里美はジュンイチの32文キックを食らってその場に崩れ落ちた。
柾木ジュンイチ「はぁ……はぁ………はぁ…………あーた本当に一児の母デスかっ!!
言う事なす事ただのエロオヤジじゃねぇか!!」
綾祇里美「うふふ─────可愛がるついでにお化け嫌いも克服してあげようかと思ったけど、いいや。
今の状態が一番おもしろいし♪
あ───でもそれだと狩人やってる純情少年君と一緒に仕事中に弄れないからなぁ……”げしっ”あんっ」
柾木ジュンイチ「いい加減にしないとその腐った脳味噌ごと踏みつぶしますよ?」
綾祇里美「やんっ、ジュン君ってば意外とサディスト♪」
柾木ジュンイチ「お望みとあらば痛めつけてあげましょうか、徹底的にそりゃもうお花畑が見えるくらいまで」
高町なのは「じゅ、ジュンイチさんっ───ストップ! ストップ!!」
フェイト・テスタロッサ「さすがにジュンイチさんの脚力で踏みつぶしたらいくら里美さんでも死んじゃいますって!」
こめかみに血管マークを浮かべてマジでブチ切れ5秒前なジュンイチを全力で制止しようと試みるなのはとフェイトだが、
フェイトの一言がどうにも里美というキャラを端的に表現しているように思えるのは気のせいだろうか?
柾木ジュンイチ「はぁ……はぁ………─────まぁいいか。ところでリナ、そういやお前のお仲間達は一体どこに行ったんだ?」
園部リナ「あぁ───剛君は……あそこに」
そう言ってリナが指さした先には……フィアッセ達と酒を飲みつつカラオケ大会に洒落込んでいる剛の姿があった。
というか、さっき里美やレティと一緒に飲んだくれてたのにもう第2ラウンドに突入してるところを見ると、
酒に対する抵抗力は常人よりは強そうだ。それも14歳という歳で。
♪交差す〜る銀の矢〜 見つめ合〜う瞳に〜 同じ夢〜 確かに映した〜♪
♪例え躓いても〜 例え傷つ〜いても〜 飛び立〜とう 風翼に〜して〜♪
強制復活時の暑苦しい曲に比べると幾分かマシになってはいるものの、それでも選曲はあくまでもマニアックというコンセプトらしく
一般の人はチンプンカンプンなタイトルが流れていた。ちなみに現在フィアッセがソロで歌っており、ゆうひと剛は後方にてバックダンサーと化している。
園部リナ「ノリノリだなぁ剛君」
柾木ジュンイチ「ん?! ………確か酒類の注文は禁止したはずだが、何で剛は酒飲んでるんだ?!!」
園部リナ「あ、多分アレ剛君自前の焼酎」
柾木ジュンイチ「未成年に酒を売るなっての未来の店員さんよぉ」
多分両親のお遣いだと偽れば多少の無理は通るかと思われる。←通らねぇよ
高町なのは「えと─────じゃあ、実さんとリディアさんは一体どこに?」
園部リナ「えっと……あ、いたいた。あそこにいるわよ」
さして探すのには手間取らなかったのか、少し周囲を見回しただけですぐに二人を見つけたリナはなのはに彼らの居所を教える。
そしてその二人はと言うと………ステージの隅っこでなにやら裸(正確には下着姿の半裸だが)の付き合いをしているようだった。
実の顔面は見事に血の気が引いており、真っ青で見るに耐えない状態なのだが対照的にリディアは上機嫌で顔を朱に染め、
ゆっくりゆらりと実へと近づいていく。─────普通は逆なんですけどね、二人のポジション。
早乙女実「や、やめろ………近づくなぁ…………! それ以上近づいたら本気で斬るぞっ!!」
リディア・ティルヴェット「うふ……♪ もし実君が本気で迫ってきたら”解剖バラバラの術”でその最後の砦(下着)を
切り裂いてア・ゲ・ル(はぁと)」
早乙女実「や、やめ…………うぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
フェイト・テスタロッサ「ああっ、ついに実さん達が健全な小説には書いちゃいけない人達にっ!!」
柾木ジュンイチ「ご丁寧にモザイク処理まで施されるとは─────何て気の利いた小説なんだ」
早乙女実「冷静に傍観してないで何とかしろお前等あぁぁぁっ!!!」
実の必死の叫びもむなしく、ジュンイチ達は完全に第3者的立場へと立ち位置を決め込み、宴会場の隅っこ……
正確にはリディア達のとばっちりを受けない程の距離を保った位置に移動。一方の大人達はと言うと──────────
月村忍「実君頑張れ〜。あわよくば結婚式には呼んでね〜〜」
高町美由希「ファイトだよ実君!! 男の子は常に積極的でないと女の子はついて来れないんだからっ♪」
神咲那美「あわわ─────リディアちゃん、大胆………ってああっ!! そ、そんな事までっ!!!」
城島晶「おぉ〜……遂に実も受けから攻めに転じ始めたぞ」
鳳蓮飛「めっちゃ凄いな〜、実の腰がレイザーラモン並みにグラインドしてるやん!」
フィアッセ・クリステラ「─────ていうかむしろ、脳への過負荷のせいでバーサーカーと化してるわよ」
高町恭也「何でそんなに冷静なんだ、とらハ3ヒロイン’s」
一番の原因を作った人(恭也)が冷静ながらも暴走状態に陥った原作ヒロイン達にツッコミを入れるが、全然説得力がないのは周知の事実。
しかしこのままにしてたら、話が進まない上に前回苺の匂いのする展開を書いた手前、今度こそCtrl+Alt+Delキーで
強制終了扱いになってしまう。
高町恭也「……忍、お前も悪ノリしてないで止めろよ」
月村忍「ちっ─────分かったわよ、恭也。……ライカちゃん、これ使って二人を思いっきり吹き飛ばして」
ライカ・グラン・光鳳院「(今微かに舌打ちした気がする……)忍さん、これは─────まさか?」
月村忍「こんな事もあろうかと、趣味と実益をかねてこっそりと開発してた”全武器無限化アイテム”よっ♪」
高町恭也「絶対こっそりとじゃないだろ、お前の場合」
忍が笑顔でライカの問いに答えると、絶妙なタイミングでつっこむ恭也。この辺は付き合いが古い二人だからこそ出来る高等技術である。
ライカ・グラン・光鳳院「それじゃ、いくわよっ!!」
ライカ は ぜんぶき むげんかアイテム を つかった!!
♪ピロリロリン〜♪
ライカ の ぶそう の だんすう が むげんだい になった!!
柾木ジュンイチ「すっごく物騒な状態にぃ〜〜〜!!!?」
ライカ・グラン・光鳳院「それじゃぁライカ、いっきま〜ッス(はぁと)」
自らの武装が強化され、ご満悦な表情でライカは身構え、叫ぶ。
鳳雅束弾! カイザー、スパルタンっ!!
日頃のストレスも相まってか、ライカによる一斉爆撃は十数分間にもおよび、さしもの実とリディアも完全に戦闘不能。
見るも無惨な消し炭状態になっており、これはさすがに拙いという事で現在ユーノ達の魔法によって蘇生処置が施されている。
ライカ・グラン・光鳳院「あぁ〜〜……撃った撃った♪」
柾木ジュンイチ「………殺そうとしただろ?」
ライカ・グラン・光鳳院「いや、半死半生」
フェイト・テスタロッサ「どっちにしてもかなり拙い状況だと思うのですが……」
ライカ・グラン・光鳳院「あ……そうだ。忍さん、ちょっと聞いてもいい?」
月村忍「何?」
ライカ・グラン・光鳳院「無限化状態って後どれくらい続いていられるの?」
月村忍「う〜んっと─────このお話が終わるまで」
ライカ・グラン・光鳳院「───よし、ジュンイチも殺しとかないと」
──────────間。
柾木ジュンイチ「さも『そこらの喫茶店寄る?』みたいなノリでしれっと恐ろしい事を言うなぁぁぁっ!!」
ライカ・グラン・光鳳院「ちなみに─────邪魔するのならまとめてぶっ飛ばすからそのつもりでねなのはちゃん達」
一斉に構えたデバイスをスタンバイモード(フォーム)へと戻すなのは達。
ライカ・グラン・光鳳院「いつもいつも………どっからともなく厄介事を引き寄せてきて─────挙げ句の果てにはいろんな所で
どこの馬の骨ともしれぬ娘達とイチャイチャイチャイチャ………ブッ殺してやるぅぅぅっ!!」
柾木ジュンイチ「イチャイチャは違うが、殆ど否定できない我が身が悲しいぞっ(ToT;)!!」
い、いかんっ! このままではホントに死体も残らないほど滅多打ちにされてしまう!!
普段使わない部分の思考回路をいつもの3倍早く回転させる。その結果、いつもの3倍早く打開策が導き出された。
すなわち─────Give you Present. 物でつろうというのだ。
柾木ジュンイチ「ま、待てライカっ!! そう言えば今日お前誕生日だったよな?!」
ライカ・グラン・光鳳院「………そうだけど、それが何か?」
柾木ジュンイチ「実は─────誕生日プレゼントで指輪を用意してたんだ……受け取ってくれるか?」
ライカ・グラン・光鳳院「な─────っ!? ななな何いきなり言い出してんのよっ!! し、ししししかもゆゆゆゆ指輪なんて」
園部リナ(もしかしてライカさんって─────)
ジーナ・ハイングラム(もしかしなくてもその通り。ライカさん、ああいう王道系の展開に弱いのよ)
赤坂剛(なるへそ……俗に言う”ツンデレ”キャラか)
園部リナ(何で剛君がそこで自然に会話に入ってくるかな)
突然のジュンイチの言動と行動にどうすればいいのかパニック状態に陥るライカ。─────一方で、
『どっかで見た事のある光景だなぁ』と既視感(デジャヴ)を感じていたりする二人がいるのは秘密だ。
ライカ・グラン・光鳳院「………ま、まぁ折角のプレゼントだし。受け取ってアゲルから指にはめてよ指輪」
柾木ジュンイチ「お、おぅ」
ライカ・グラン・光鳳院「薬指だからね、分かってる?」
柾木ジュンイチ「ま、任せろぅ………(汗)」
始まるのは新たなる物語か、それとも死の宴か。
一歩間違えば死が待っている展開に緊張しつつ、ジュンイチは急遽(ライカにバレないように)再構成で錬成した
指輪をライカの指にあてがう。
ライカ・グラン・光鳳院「はわ〜、珍しい指輪ねぇ〜〜。穴が四つあるのか、綺麗だなぁ─────ってコレ、
メリケンサックじゃんか!!!!」
だが所詮ジュンイチ。そこら辺はやっぱりお約束のオチをやらかしてくれる辺り、期待を裏切らない男である。
ライカ・グラン・光鳳院「やっぱ殺ス!! もぅ命乞いしても許さないんだからっ!!!」
言ってライカは身構え、同時にジュンイチは覚悟を決めて十字架を切る。
柾木ジュンイチ(──────────なけるぜ)
結局、ジュンイチが意識を取り戻したのは一同が海鳴市に帰ってから1週間が経過してからだった。
ちゃんちゃん。
〜Fin〜
あとがき
……………どうも、前回だけでもかなーり大問題なネタ満載だったのに今回はそれにさらに輪をかけてヤバめのネタを繰り出したtakkuです。
結局終始同様のテンションで突っ走り、挙げ句の果てにはジーナちゃんだけでなくライカちゃんまで破壊神にさせてしまいました。
─────やっぱり全武器無限化アイテムをライカちゃんに与えたのが間違いだったかなと。
それでは、またの機会にお会いしましょう!
2006/10/11 takku
管理人感想
takkuさんからいただきました!
さすがはtakku氏、毎度毎度楽屋ネタ全開+大暴走。一部かなりギリギリだった部分もあり、載せるべきか全思考をフル回転させ、だいたい30秒くらい悩んだ結果――
「直接描写がないのでギリギリセーフ」とのジャッジが下ったので掲載です。
>『ネギま!?』
えー、密かに『なの×ネギ』を萌えカプ指定している私は何とコメントすればよいのでしょうか?(爆)
>『特捜戦隊 デカレンジャー』
実はすでにあったりするんですよね、『なのは』とのクロスSS連載してるトコ(汗)。
つい先日自分も存在を教えてもらったばかりなのですが……なかなかに楽しいです。
ちなみにサイトは↓。「小説投稿掲示板」にて連載中です。
【堕ちた天使の世界】http://fallangelworld.web.fc2.com/