新シリーズ
灼眼戦記リュウケンドー
予告編


彼の世界が外れた、あの日からしばし――

 

世界は、再び外れ始める――

 

「また“ともがら”の事件?」
「かどうかはわからないけど……何か、意図的に事件を隠蔽してるような形跡があるの。
 確かめてみる必要は、あると思うわ」

 

見知らぬ街での異変を知り、
見極めようとするのは“炎髪灼眼の討ち手”――
そして、かけがえのない相棒である“ミステス”。

 

「何よ、コイツら!?」
「“ともがら”じゃ……ない……!?」

 

そこで待ち受けるのは、かつて出会ったこともない未知の存在。

 

「ったく、余計な手間かけさせんなよな!」
「うるさいわね!
 アンタもアイツら退治してるんなら、もっと早く出てきなさいよ!」

 

そして――新たなる戦友とも

 

《数が多いな……
 こうなれば決定打よりも手数で勝負だ。
 彼女達と共同戦線を張るぞ》
「わかってるよ!
 撃龍変身!」

 

人語を話す剣“ゲキリュウケン”とそのパートナー、魔弾剣士リュウケンドーこと鳴神剣二。

 

《魔的存在とは違う敵……
 しかし、排除は可能と判断》
「そうか……いくぞ!
 剛龍変身!」

 

魔銃“ゴウリュウガン”とそのパートナー、魔弾銃士リュウガンオーこと不動銃四郎。

そして――

 

「“ともがら”……? 知ったことか。
 オレはオレの目的を果たすだけだ」
《……ま、いいがな》
「いくぞ――斬龍変身!」

 

魔刃“ザンリュウジン”とそのパートナー、魔弾闘士リュウジンオーこと白波鋼一。

 

「悠二……お前、どうしてシャナちゃんと一緒に戦ってるんだ?」
「ボクにだって……できることはあるからさ」

 

それぞれの思惑が絡み合い――

 

「すまんな、ゲキリュウケン。
 まったく、我らは協力もやぶさかでなしと思っているのだが……」
《お互い、負けん気の強い相棒で苦労しているようだな――アラストール》
(うっわー、すっごく類友っぽい組み合わせだ……)

 

戦いは混迷の度を深めていく。

 

「マージョリー……アンタも来たのね」
「ま、最近“ともがら”も出なくて、それなりに退屈してたのよね。
 ブランク明けの相手としては、ちょうどいいくらいじゃない? こいつら」
「なぁ、悠二――知り合い?」
「ま、いろいろと……」

 

己の使命を果たすため――

 

「我が名はジャークムーン。
 新たな戦士よ、手合わせ願おう」
「ジャマンガにも、アンタみたいなのがいたのね……
 いいわ。相手してあげようじゃない」

 

大切な人を守るため――

 

「さて、と……
 リュウジンオーだっけ……いける?」
「オレを誰だと思ってる?
 貴様こそ足を引っ張るなよ、マージョリー・ドー」

 

たとえ、どれほどの困難が待ち受けていようと――

 

「行くわよ、不動のオッサン」
「お………………っ!?」
「あれ……? 剣二がそう呼んでたけど」
「またアイツかぁぁぁぁぁっ!」

 

彼らはその手に武器を取る。

 

「悠二、下がってろ!」
「けど、剣二さん……!」
「お前の出番は今じゃないって言ってるんだ!」
《皆の――シャナの力になりたいなら、機を見極めろ》

 

その先に待ち受けるのは、果たして……

 

「シャナ、使え!」
「剣二……!?
 ――わかったわよ!
 リュウケンキー、セット――
 撃龍変身!」

 

灼眼戦記リュウケンドー

 

正義と勇気を鍵へと込めて――


あとがき
 久々の『シャナ』ネタ。今回は日曜朝の特撮攻勢の一番手にしてお寝坊さんの大敵(笑)『リュウケンドー』とのクロスネタで攻めてみました。
 最初は前回同様『なのは』とのクロスでいこうかとも思いましたが、『なのは』とのクロスは他所でSSを見つけてしまったので、『シャナ』とのクロスにしてみました。

 今時の作品に珍しいほのぼの勧善懲悪もの。久々に安心して見てられる作品でさりげにお気に入りです。
 シャナ達もたまにはあーゆーシリアスと無縁な敵の相手というのも悪くないかも、とか思う今日この頃です。

 ……さて、ライダー、ゴジラ、リュウケンドーときて、次はどんな特撮が来るかな?


 

(初版:2006/09/05)