新シリーズ
とらいあんぐるライダー
龍騎

予告編


ライダーバトル

それは、神崎志朗が妹、優衣を救うために仕組んだ
『仮面ライダー』と呼ばれる者達による戦いのことである。

 

「何、これ……!?
 何かがいるのがわかる……!?」

 

幾度も行われ、幾度も失敗に終わり、
それでもまた新たなライダー達が選ばれていく。

 

「今日からお前は”仮面ライダーだ」

 

今度こそ、すべては神崎志朗の思惑通りに進んでいた。

 

 

 

そこまでは。

 

 

神崎志朗の誤算は三つ。

 

「まさか……みんなもライダーに!?」

 

本来殺し合わねばならないライダー達。
それなのに、全員が全員、互いを知り合う関係者同士であったこと。
それが、ひとつ目の誤算。

 

「ひょっとして……ライダーになったのって、全員女の人!?」
「となると、まさか……」

 

二つ目。ライダーが全員女性だったこと。

そして、最後のひとつは――

 

「この願いを叶えるためならば……たとえお前達であろうと、倒すのみ」
「それは、私も同じことですよ♪
 その願いを叶えたいのは、あなただけじゃないのだから」

 

全員の願いが同じであったこと。

すなわち――

 

「ちょっと待て!
 なんでそこで、オレの名前が出てくるんだ!?」

 

高町恭也を我が夫に!

 

「恭ちゃんとの新婚生活――絶対誰にも譲らないんだから!」
〈ファイナルベント!〉
「飛翔斬!」

“漆黒の騎士”仮面ライダーナイト――高町美由希。

 

「たとえみんなが相手でも、お兄ちゃんは渡さない!」
〈ファイナルベント!〉
「いっけぇっ!
 エンド・オブ・ワールド!」

“深緑の破壊神”仮面ライダーゾルダ――高町なのは。

 

「わたしだって、恭也さんのこと……!
 たとえ相手がなのはでも――ここは退けない!」
〈ファイナルベント!〉
「ミスティースラッシュ!」

“銀の白鳥”仮面ライダーファム――フェイト・テスタロッサ。

 

「私のパートナーがカニだと……?
 これは何かの間違いか?」

“鋼鉄の斬撃”仮面ライダーシザース――シグナム。

 

「私のもらったデッキはベルデですか……
 能力で劣っている分、策で勝負するタイプみたいね」

“幻惑のカメレオン”仮面ライダーベルデ――シャマル。

 

そして――戦いを止めるため、彼もまたカードデッキを手にする。

 

「戦いを止めるには……オレも戦いに身を投じるしかないということか」
「そうだ……
 いいだろう。今回の龍騎はお前だ」

 

今回唯一の男性ライダー。

“紅蓮の剣士”仮面ライダー龍騎――高町恭也。

ただし――

 

「なんで、みんな戦うんだ……!?」

 

戦う理由には、カケラも気づいていなかった。

 

 

その他にも、ライダー達はそれぞれの想いのために激突する。

 

「ごめんね、フェイト……!
 まさか、フェイトと同じ人を好きになっちまうなんてね……!
 けど、こればかりは譲れない――いくよ、デストワイルダー!」

 

「ウチかて、これは譲れへんな。
 おサル。容赦せぇへんで!」
「それは、こっちのセリフだぜ!」

 

「まさか、母さんが王蛇……!?」
「私だって、ひとりの女だからね……
 美由希――手加減はしないよ」

 

げに恐ろしきは恋する乙女――

 

「今回は……最悪の連中を選んでしまった……!」

 

首謀者、神崎志朗すら戦慄する、女の戦いが今始まる!

 

「いくよ――なのは!
 ミスティースラッシュ!」
「こっちだって!
 エンド・オブ・ワールド!」
「止められるか……!?
 ドラゴン、ライダーキック!」
『あたしらを巻き込むなぁぁぁぁぁっ!』

 

とらいあんぐるライダー
龍騎

 

戦わなければ生き残れない!


あとがき
 ライダーネタ再び。今回は完全にギャグ仕立てで進めてみました。
 「『勝ち残ったライダーは願いが叶う』=『恭也をGET!』」という図式の成立した美由希達が大暴走。乙女の意地をかけての激突です。
 ちなみにフェイトやシグナム達も出てるのに「なのは」ではなく「とらハ」がベースなのは――

 「なのは=ゾルダ」の図式が揺るがなかったのが原因です(笑)。


 

(初版:2006/09/12)