新シリーズ
TRIANGLE WALTZ
予告編


時は現代、所は日本――

 

「ボクはクリス・ノースフィールド。よろしく」

 

平和に暮らす美由希の前に、ひとりの金髪の少年が現れた。

 

「じゃあ、これからも美由希って呼ばせてもらうね」

 

「七央城の王子だ」とクリスは言った。

 

「その指輪……!?」
「あ、うん……
 なんか、着けたら取れなくなっちゃって……」

 

それは運命かはたまた偶然か。

クリスの指輪をはめてしまった美由希は
クリスと行動を共にすることになる。

 

「美由希――キミの力を貸してほしい」
「クリスくん……」
「ボクには――キミが必要なんだ」

 

二人の周りに集い来るは、
いずれ劣らぬ美しさを誇る姫君達。

 

「じゃあ……この戦いって、クリスくんのお嫁さん権争奪戦なの?」

 

その運命は美由希だけでなく、その周りにも波紋を広げていく――

 

「はぁ……退屈」
「だからって自主トレで寮の庭を穴だらけにしないでほしいんだけど」

契約の民の国、アグニスの“竜の姫”――アンジェラ=ヴィクトワール=ブレンディン。
槙原耕介と出会い、さざなみ寮を拠点とする。

 

「すごいじゃない、この装備!」
「このドレスの最強を証明するために……私はこのワルツに参加した」

鍛冶の国パルミードの“鋼の姫”――リーゼル・ヘンゼル。
月村忍と手を結び、その技術の粋を極める。

 

「ねぇねぇ、アレがクリスくん!?」
「金髪だ! 美少年だっ! 
 おまけにお肌ツルツルだぁ〜〜っ!」
「えっと……エイミィ? ルンルンさん?」

海洋国家レンスタンツァの“嵐の姫”――リリアーナ=ルン=ルン=ギュンスター。
フェイト・テスタロッサと出会い、エイミィ・リミエッタと共に知略を尽くす。

 

「はい。そうです。
 クリス様とは、幼き日より将来を約束しあっております」
「はぁ〜……えぇなぁ。
 わたしにはそんな相手はおらへんし……」
「あら、はやてさんにも、きっといつかそんな御方が現れますわ」

シホウの誇る“大地の姫”――式神楽しきかぐら清白すずしろ
八神はやての元、守護騎士達の助力を得る。

 

煌びやかなドレスに身を包んだ姫君達は、
苛烈に、華麗に、決闘ワルツを開始する。

 

それこそが――

 

「さぁ……私と踊って頂けるかしら?」
決闘ワルツでなければ、喜んで」

 

「リーゼルは――リーゼルは誰にも負けないんだぁっ!」
「そうよ!
 リーゼル、貴女の本気、見せてあげなさい!」

 

「あのね、フェイトちゃん……
 もしズタズタになっても、ドレスが引きちぎられても――
 たったひとつを捨てなければ、プリンセスでいられるんだよ。
 それは――プライド」
「プライド……」

 

「これは私の決闘ワルツです。
 シグナム様、はやてさんを安全な場所へ」
「わかった」
清白すずしろさん!」
「ご心配は無用ですわ。はやてさん。
 ですから――今夜も素敵な夕食を、お願いいたしますね」

 

プリンセスワルツ。

 

《いくよ――クリス!》
《あぁ!
 これが――ボク達二人の力だ!》

 

TRIANGLE WALTZ

 

たったひとりの王子を巡る、世界で一番華やかな戦い――


あとがき
 フフフ、「今週はもうウソ予告の更新したから、今週はもう更新はないな」と思ってた方。油断大敵です(笑)。
 ネタが浮かんでしまったので2日連続更新です。

 ですが……すさまじくわかる人の限定されるネタを持ってきてしまった(汗)。

 とゆーワケで今回はPULLTOPさん原作のパソゲー「PRINCESS WALTZ」とのクロスネタです。 モリビトがノベライズを立ち読みしてハマッてしまい、現在Play中の作品です。
 原作ストーリーをわかりやすく説明すると、「王子様との結婚を賭けてプリンセス達がガンダムファイトっぽいルールでバトルする話」ってところでしょうか(笑)。
 当然プリンセス達はいずれ劣らぬ強豪ぞろい。武闘派ぞろいの「とらハ/リリなの」メンバーとも十分にタメを張れるかと。
 分岐も少なくストーリーはほぼ一直線。加えてバトルパートのカードバトルもわかりやすくプレイしやすいので、興味のある18歳以上のお兄さん達はぜひプレイしてみてください。 小ネタも豊富でバトルの演出もカッコイイので一見の価値アリです。

 「とらハ」サイドは今回趣向を変えて美由希メインにしてみました。安易に恭也にいかないのがモリビト的今回のミソ(謎)。
 ……そーいや初めてかも。なのはの出てない「とらハ/リリなの」ネタって。


 

(初版:2006/09/13)