予告編
(スバル編)


 

あこがれていた――人がいました。

 

 

「……よかった……間に合った……!
 キミ、大丈夫!?」

 

出遭ったのは、あきらめかけていた炎の中。

 

〈確認しますね。
 時空管理局、陸士386部隊に所属の、スバル・ナカジマ二等陸士と――〉
「はい!」
〈ティアナ・ランスター二等陸士〉
「はい!」
〈所有している魔導師ランクは陸戦Cランク。
 本日受験するのは、陸戦魔導師Bランクへの昇格試験で、間違いないですね?〉
「はい!」
「間違いありません!」

 

願ったのは、“あの人”みたいに強くなること。

 

「選別条件、オールクリア。
 “捕獲対象”2名、確認」

 

そんなあたし達の前に現れるのは、新たな脅威と――

 

「よく吼えたぞ、小娘」

「マスター、メガトロンさん……!?」

 

“あの人”にとって、とても大切な人。

 

 

「スターコンボイ……いや、あえてスタースクリームと呼ぶべきか。
 “コンボイ”の名を、返上するつもりか……?」
「あぁ、貴様にくれてやる。
 今となっては、オレよりも貴様の方がコンボイ向きだ。
 “野心の果てに高みあり”――オレはやはり、野望を抱いて牙を研いでいる方が性に合っている」

 

“突破の果てに高みあり”、だ。
 仲間のために先陣を切り、駆けるべき道を切り開く――スピーディアの魂を受け継げ、スバル!」

 

「このアニマトロスの過酷な自然を優しさだけで切り抜けるとは、大したもんだ。
 “野性の果てに高みあり”――それを力以外で体現したのは貴様が初めてだ。
 キャロ、貴様の強さにはこっちも学ばされたぞ」

 

「ランスター、お前はひとりではない。支えてくれる仲間がいる。
 オレも同じだ。地球で仲間達が支えてくれている――だから今まで戦ってこれた。
 “絆の果てに高みあり”――仲間と共に、強くなれ」

 

「エリオ――ものを破壊することはたやすい。だが、ものを創り出すのは強大な力を必要とするんだ。
 創造を知り、創造したものを守る――それがギガロニアの理念“創造の果てに高みあり”だ。
 お前なら……きっとその想いを受け継いでいける」

 

そんなあたし達を支えてくれる、いろんな星の仲間達。

 

「き、キミは……!?」
「私は……カイザーコンボイ」

 

姿を見せる、謎のトランスフォーマー達。

 

 

「機動六課には協力してやる。だが――アイツらとチームを組むつもりはない。
 オレはオレで動く――あいつらの楯となり、あいつらを守るためにな」

 

時には想いがすれ違って――

 

「やるぞ、小娘!
 ……いや……スバル・ナカジマ!」
「はい!」

『ゴッド、オン!』

 

それでも、あたし達なら、きっとがんばれる。

 

 

そう――

 

《双つの絆をひとつに重ね!》
「勇気の魔法でみんなを守る!」
「《マスターコンボイ――Stand by Ready!》」

 

 

未来は、あたし達が作るんだ!

 

 


始まります。

 

 

 

――「見果てぬ夢」が、ありますか?――


 

(初版:2007/11/03)