獣拳使い魔
予告編


 

 

 

 

 

「宇宙の果てのどこかにいる、私のしもべよ!
 神聖で、美しく、そして強力な使い魔よ!
 私は心より求め、訴えるわ! 我が導きに、応えなさい!」

 

2年生に進級し、最初に臨んだ“使い魔召喚サモン・サーヴァント”。

幾度の失敗にもめげず、ついに召喚に成功したその“使い魔”は――

 

「………………
 ……アンタ誰?」
「オレか?
 オレ、ジャン! 漢堂ジャン! 虎の子だ!」

 

野生児だった。

 

「めいじ?
 何だソレ?」
「メイジも知らないワケ?
 あんた、どこの田舎から……って、ジャングル育ちだっけ」

 

「ちょっと、ジャン! あんた、洗濯もやってないの!? 夕べやっとくように言ったでしょうが!
 っていうか! なんか汗臭いわよ! まさか……!?」
「センタク? 何だソレ?」
「やっぱりかぁぁぁぁぁっ!」

 

「ぅわぁ♪
 すっげぇな! 魔法って! なんかニキニキだぞ!」
「に、にき……?」

 

奔放なジャンに振り回される中――

 

「ダメなんかじゃない!
 ルイズはちゃんとがんばってる! ウキャウキャだ!」
「…………ホントに、そう思う?」
「うん! 思う!」

 

「掃除? 任せとけ!
 ネコのトコで修行してた時にもやったぞ!」
「ネコ……?
 あんた、虎の子って言ってなかった?
 虎の子が、ネコと修行?」
「うん! そうじ力だ!
 だから任せとけ!」

 

少しずつつながる、二人の絆。

 

「ルイズは一生懸命がんばってんだ……!
 それをバカにするヤツは――ゾワゾワじゃなくてもブッ飛ばす!」
「ジャン!?
 ちょっと、ムチャよ! 待ちなさい!」

 

その絆の元に――

 

「たぎれ、獣の力!
 ビースト、オン!」

 

「身体にみなぎる無限の力!
 “アンブレイカブル・ボディ”――ゲキレッド!」

 

解き放たれる、獣の力。

 

「ルイズ!?」
「これがあれば変身できるんでしょ!?
 ジャン、あんたが言ってたのよ――わたしだって、やればできるって!
 だったら――それを今、ここで見せてやるわよ!」

 

そして――

 

「輝け、獣の誇り!
 ビースト、オン!」

 

絆の、そして誇りの元に――

 

「ゼロから始まる貴族の誇り!
 “ノーブル・プライド”――ゲキプラチナ!」

 

新たな戦士が誕生する!

 

 

 

獣拳使い魔

 

 

『ゼロのカブト』が終わったらスタート!

 

――したりしなかったり……


あとがき

 ……『ゼロカブ』も再開しないウチからなんてモノ書いてんだオレは(苦笑)。

 と、ゆーワケで『ゼロ魔』と『ゲキレンジャー』とのクロスネタ。「才人の代わりにジャンがルイズに召喚されたら――」というコンセプトで書いてみました。
 言動が言動なのでおバカな印象の強いジャン。モリビトも『ゲキレンジャー』スタート当初はおバカキャラだと思ってましたが……単に知識が不足してるだけのようなので再評価。
 本質的には純粋な分、他者の気持ちの動向にも敏感で気遣える優しい心の持ち主。26話ではゴウが悩んでいることに気づき、それでも「ゴウと一緒に闘いたい」と解決策を模索してましたし。
 無知と身元不明さえ気にしなければかなりの優良物件ではなかろうか、彼って。

 さて、ラストの方でルイズが変身してますが……とりあえず「ルイズの魔法が失敗するのは激気が魔力に混入していたから」と本ネタ限定設定で強引に納得。したがって本ネタでは“虚無のルイズ”ではなく“激気のルイズ”に(笑)。
 ファイトスタイル? そんなの拳で語るに決まってるじゃないですか。他所のサイト様ならともかく、モリビト版ルイズは拳で世界を狙えるハードパンチャーですよ(『ゼロカブ』6話参照)。
 ゲキビーストはファンタジー世界っぽくドラゴンかな……って、ダメだ!
 ドラゴンは“爬虫類”であって“獣”じゃねぇ!(爆笑)
 

 そして――最後にひとつだけ。
 フーケとの対峙できっと実現するであろうゲキビーストVSゴーレム戦。

 「実況:キュルケ/解説:タバサ」を切実に希望(爆)。


 

(初版:2007/09/04)